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知る権利

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子どもの福祉や利益を目的にした養子縁組が成立したケースで、理由や実親に関する記録を永年保存している児童相談所(児相)が全体の7割弱にあたる135カ所にとどまることが厚生労働省研究班(代表研究者=林浩康・日本女子大教授)の調査で分かった。厚労省は子供が出自を知る権利を保障するため、養子縁組をする民間事業者には記録の永年保存を指導しているが、児相で徹底されていない実態が判明した。
児相の養子縁組あっせんを巡る全国調査は初めて。調査は昨年8~9月、全児相207カ所に質問を郵送し、197カ所から回答を得た(回収率95.2%)。養子縁組後の記録保存については、子供の年齢や縁組成立後の年数によって有期保存しているところが53カ所(26.9%)、無回答が9カ所だった。
厚労省は児相に対し記録の「長期保存」を通知しているが、民間事業者のように「永年」は求めていない。厚労省雇用均等・児童家庭局総務課は「民間と児相で記録保存に差をつけている認識はない」と説明し、児相の記録保存について「今後見直すかどうか検討する」としている。
一方、2013年度に、家裁の許可を得て法律上の親になる特別養子縁組を前提に里親委託をした児相は約6割の114カ所で件数は276件。うち267件は特別養子縁組が成立した。最高裁の司法統計によると、13年度の特別養子縁組成立件数は474件で、56%を児相があっせんしたことになる。
里親委託や養子縁組を担当する専任の常勤職員がいる児相は56カ所で、148カ所が他の業務と兼任する常勤職員、99カ所が専任の非常勤職員を配置していた(複数回答)。縁組成立後も養親支援を継続しているのは128カ所(65.0%)で、66カ所(33.5%)は行っていなかった。

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